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刺し子の伝統模様

 刺し子に使われる模様の中には、刺し子から生まれた独自の伝統模様のほか、海外から伝わった模様、江戸の貴族に好まれ織物や染物に使われてきた模様、古くから親しまれ身の回りのものにいつの時代からか描かれてきた模様など、調べると数えきれない程の模様が存在します。  これらの美しい幾何学模様を考え出した先人の知恵にただただ驚嘆し敬服せざるを得ません。

 日本で使われる文様の起源を探ると、多くの幾何学文様が西アジアでみつけることができ、中国や朝鮮を経由して日本へ伝わったのではないかと考えられています。亀甲つなぎ七宝つなぎは紀元前300年代の西アジアで使われ始めたと考えられており、墓壁画や像にそれらの文様を描いたものが残っています。また、ササン朝ペルシア(3世紀から7世紀)の銀杯や銀皿には青海波らしき文様が描かれたものもあります。立涌という柄は唐草模様がその起源と考えられ、それらが発達した模様が世界各地で見られるようです。(日本・中国の文様事典 より)

 特に縁起が良いとされる動植物や品々を描いた吉祥文様は、晴れ着や慶事の宴会などの調度品などにあしらわれ、アジアでも広く愛されています。日本でも縁起が良いとして様々な吉祥文様が陶磁器・漆器・染織に使われています。古典的な吉祥文様として松竹梅雲取文様、長寿を表す鶴亀熨斗、富貴を表す七宝牡丹打ち出の小槌(こづち)、夫婦円満を表す鴛鴦(おしどり)貝桶(かいおけ)、発展を表す、立身出世を表す、幼子の健康を祈る麻の葉などがあります。

 刺し子の模様を複数の書籍で調べてみましたところ、地域によって模様の呼び名も違うのでしょう。同じ模様でも呼び名は異なったり、同じ名前でも模様自体が異なったりする場合もあります。

※以下のページで紹介した模様の中には伝統模様と書籍で公表されながらも、実は現代刺し子作家さんの創作模様であるケースがあります。模様を考案した著作者の死後50年までは著作権の原則的保護期間とのことです。著作権の保護期間内の模様を使った作品を著作者の許諾を得ないで無断で使用(公表や販売)すると、著作権侵害になる可能性があります。銀座亜紀枝さん(あじさい刺し)や吉田英子さん(野分)、近藤陽絽子さんは多くの創作模様を考案されています。

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